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2018.07.09

学修・研究支援センター開設記念シンポジウム

 帝京大学学修・研究支援センター開設記念シンポジウム,帝京大学高等教育開発センター教育関係共同利用拠点事業 「ジョン・タグ博士×ディ・フィンク博士対談 〜「学習パラダイム」転換後の教育と学習を考える〜は,2018年6月16日(土)に八王子キャンパスソラティオスクエア地下2階小ホールにおいて開催された.ディ・フィンク博士とジョン・タグ博士による講演のあと,両博士と松本美奈読売新聞社専門委員,土持ゲーリー法一帝京大学学修・研究支援センター長によるパネルディスカッションが行なわれた.

 ディ・フィンク博士の講演は,「学習パラダイム」を受けてFDはどうあるべきかと題したもので, FDの本質は,よりよい学習の実現であり,学習の「質」が大切であるとした.また,日本でFDが重要である理由として,これからの社会を形成していくうえでは質の高い高等教育を受ける必要があること,また,改善を継続させることが重要であり,自分で学ぶ力を身につけることが必要であることの3点を挙げ,そのためには教員も学生も変化しなければならないとされた.

ジョン・タグ博士の講演は,アメリカにおける「学習パラダイム」の現状と課題と題したものであった.学びに対する表面的なアプローチと深いアプローチがあることを示し,表面的なアプローチは,モチベーションに対してcool(あまりよくない)作用が,深いアプローチはhotな作用があるとした.そのうえで,モチベーションを高く維持するためには,学習者が何を学ぶかではなく,どれだけ深く学ぶかについて注意を払うことが重要であるとした.

続くパネルディスカッションでは,学習者が自らの学習について学ぶことや,目に見える有形のものでないインセンティブを与える方法,学習者の省察をコースの一部として取り入れる方法などについての討議がなされ,学習者中心のパラダイムの考え方とその実践についてのヒントが披露された.パネルディスカッションは,講演者のお二方は壇上ではなくフロアにおりて発言されており,参加者との距離の近いところで活発な議論がなされた.最後に,松本美奈読売新聞社専門委員,高等教育開発センター長の土持ゲーリー法一先生から総括が述べられた.


報告者:高井久美子